「毎日新聞」夕刊

            1999.07.16.

 

写真で日中の懸け橋に

 

任意団体「汪蕪生先生を囲む.日中協力会」の発足パーティーがこのほど東京都内のホテルで行われ、理事長の瀬戸雄三アサヒビル会長、最高顧問の後藤田正晴・日中友好会館会長、平岩外四・経団連名誉会長ら大物政財界人が駆けつけ、汪さんの人脈の厚さをうかがわせた。

汪さんは中国安徽省生まれの写真家で、山水画の原点といわれる黄山を25年にわたって撮り続け“山水心象写真”という芸術写真の領域を切り開いた。留学生として来日以来、18年以上も日本で活動、ファンが多い。

会の発足は、中国の要人とも関係のある汪さんを応援しで日中の文化・経済交流を促進するのが狙い。昨年、ウィーン美術史博物館で開催した個展の欧米巡回展も支援する。汪さんは「日本は第二の故郷。日中の懸け橋になる」と話し、会場に飾られた作品の前で記念写真の撮影が続いた。

【中島健一郎】