後藤田正晴(日中友好会館会長・元副総理)
          1999.07.08.《日中協力会》発足会

御挨拶

後藤田正晴 (汪蕪生先生を囲む日中協力会 最高顧問)

皆様こんばんは!
  
まず最初に汪先生ほんとうにおめでとうございます。

心からお祝いを致したいと存じます。そして、同時に汪先生を囲む日中協力会がこんなに多数の皆様方がご参会いただいて盛大に催されましたことにつきまして、顧問の一人と致しまして、心から感謝を申し上げ、また、ご同慶のいたりに耐えないわけでございます。汪先生のことについては、もう今更私が申し上げるまでもないのではないかなあと思いますが、安徽省のお生れですね。そして、省の中にある蕪湖師範大学の物理学科を卒業されました。そして、フォトアーティストとして身を立てるといったことで、日本にも長らく留学しておられました。

汪先生と私の関係なんですけれども、実は、私のところは、ご承知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私の先輩で古井喜美という方がいらっしゃいました。その方が日中共同の事業として日中友好会館という仕事をやっていたわけでございますが、私は現在この会館の会長をやっておるのでございます。そして、この会館の大きな事業の中に留学生のお世話をするというのがあります。後楽会館という施設をもちまして、中国からの留学生の方々のお世話をするという仕事をやっておるわけでございます。汪先生も日本に留学なさったときに後楽寮の寮生として当時は、確か芸術大学、日大の芸術学部、それから東京女子大で研究員として研鑽を積まれたわけでございます。そういったような私の会館の事業と汪先生の関係ができましたもんだから、いまさら汪先生を私どもがご後援をするなんて必要はないわけでございまして、実際、汪先生は、今日、中国の大変高名な方々のご理解ご支持の下で、しかも、ご自身の優れたフォトアーチストとして世界的にも令名を馳せておる方でございます。したがって、中国の中で上海であるとか北京であるとかといったようなところで個展を開かれ、さらにまた、日本でも開催をし、昨年ウィーンでも開かれて、近くアメリカのニューヨークとワシントンでお開きになる。こういった準備を進められていらっしゃるようでございます。

私は汪先生の写真を見まして、最初、「これは本当に写真か」とこう言ったんですよね。「これは水墨画と違うのか」と言ったんですよ。今日飾ってあるのもですね、とても写真とは私の場合は思えません。大変な東洋的な神韻とでもいいますか、おそらくこれはですね、私どもがそう思うだけに、ヨーロッパの人たちからみればですね、これは大変な芸術だと、こう思われるのは当然なんじゃないでしょうかね。 

まあ、そういったようなことで、汪先生はこれからさらに世界を舞台にして、写真芸術家として本当に活躍をなさるはずでございます。そういったことで、どうぞひとつ皆様方、今後とも汪先生の活躍に注目をしていただくと同時に、ご協力ご支援をお願いを致して、そして、汪先生のご活躍を通じて、汪先生の先程申し上げましたような経歴から、日中両国間の文化の交流というものに大きく汪先生の活躍が貢献をしていかれるであろう、また私どもは、それを期待を致しておられるわけでございますから、どうぞひとつご参会の皆様方、こういったことをお考えいただいて、今後いっそうの汪先生に対するご儀礼を賜りますよう心からお願い申し上げながら、ご参会の方々のご健勝お祝いを心からのお祈りをして、私のごあいさつにかえさせていただきたいと思います。

ほんとうに今日はおめでとうございました。ありがとうございました。